(漫○展2011出品 「誘う者」)
展覧会などではしばしば絵について質問を受けることがあります。
画材や技法については普通に答えられるんですけど、
毎回しどろもどろになってしまうのが
『何を思ってこの絵を描いたのか』 『こういう絵をどうやって思いつくのか』
というような作品の世界観に関する質問。
作者本人に聞いてみたいという気持ちはよくわかります。
ただ、咄嗟に聞かれるとサッパリ答えられないんですorz
私の場合、絵を描く時にテーマをロジックで整理して描くわけではないので、
なんとなく描きたいテーマを決めたらあとはもうフィーリングで突っ走るだけなのです。
とりあえず構想する時は以下のような感じですけど。
1.描きたい人物像やポーズが浮かぶ
2.それをどういうシチュエーションに置くか考える
3.そのシチュエーションを強調・補足するための小道具や背景を考える
たまにシチュエーション先行のときもありますけど、人物ありきで進めていくことが
多いです。
今のところ全ての作品に共通しているのは『非日常・非現実の世界』ってことでしょうか。
でも私の絵に正解なんて無いんです。
というかむしろ「これはこういうことなんだッ!!」・・・とか思ってないです。
「私は一応こういうつもりで描いてるけど、みなさん勝手に想像(妄想)してみてね~」
ぐらいの気持ちです。決して投げやりな意味ではなく。
私自身が絵を鑑賞する時はまずはそこから感じた世界観を自分で勝手に想像して
楽しむタイプなんですよ。
ぶっちゃけ、作者がどういうつもりで描いたのかなんぞ知ったこっちゃない(爆)
で、ひとしきり妄想した後に解説をきちんと読んで一応作者は
こういうつもりだったのかと答え合わせをしますが、自分の解釈と違った場合は
「でも私の脳内ではこういうことなのよ!」と自分のイメージを優先します(笑)
なので自分の作品も意味深な部分の意味を想像してもらうのが
目的だったりしますし。
例え私が意図したことと違う印象に捉えられても、
それがその人にとっての正解なんです。
単純に「なんだか好き」だけでも十分です。
ていうか、あんまり深く理屈で考えずに直感で感じるのがアートだと思います。
気楽に見て「あ、なんかこれいいな」でいいんですよ。
そして結局今回の作品について何の説明にもなってない・・・
えっと、描くものが決まらなくて悩んでいたので後輩に「次はどんな絵がいいか」と
聞いたところ「霊感少女と妖怪っぽいのがいい」ということだったので(爆)
それをベースに組み立てて描きました。
しいてテーマ付けするならば『あの世とこの世の狭間』的な・・・
『死はいつも隣に潜んでいる』でもいいです。
こんなんでいいのか、自分(-_-;)
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